一周忌とは、故人様が亡くなってから満1年の命日に行う法要を指します。一周忌法要ではどのようなことを行うのか、一周忌に向けた準備から、当日の流れについて、知っておくべきポイントをまとめました。
■一周忌法要はいつ行うのか
一周忌法要は故人様が亡くなった月日と同じ「祥月命日」もしくは「祥月命日の前の早めの日程」で行います。満1年の祥月命日と同じ月日に行うよりも、ご遺族や参列者の都合を考えて、祥月命日に近く、祥月命日よりも前の土曜、もしくは日曜日に行われることが一般的となっています。
■準備すること
一周忌法要に向けての準備は四十九日法要の際の準備とほとんど同じです。会場予約がギリギリで場所を押さえられない、引き出物が足りないといったことがないよう、早めに法要日を決めて準備をしましょう。
事前に行うこと
法要日程、法要場所、招待者の決定
まずお寺さんと日程の調整を行うため、お寺さんに連絡を入れて、日時の調整を行いましょう。法要日と場所が決まったら、招待者も決めていきます。招待者は、四十九日法要の際にお声がけした方が一般的です。普段お世話になっているご親族の方が中心です。
会食場所・食事の手配
日程を決めたら、会食場所や食事の手配をします。 会食場所は法要会場付近の料理店や法要会場と同じ場所、またはご自宅などの場合があります。地域によって風習が異なりますので、事前にご確認ください。ご自宅で行う場合は、仕出し料理やケータリングを注文します。祝儀料理と呼ばれる鯛や伊勢海老などが出ないように、「法事で利用する」と事前に伝えておきましょう。
ただし、会食は必ず行わなくても失礼にはあたりません。法要の後、引き出物とお酒、折詰弁当をお持ち帰りいただいても構いません。その場合も、お持ち帰り用の食事を事前に手配しておきましょう。
案内状の作成
法要の案内状を作成しましょう。食事や引き出物などがある場合は、返信用はがき、もしくは往復はがきを使用して出欠が確認できるようにします。
最近ではメールやSNSでお声がけするケースも多くなってきました。
出席者の人数が決まったら、料理・引き出物の手配をしましょう。
供花、供物の用意
故人様がお好きだったお菓子や果物をお供え物として用意します。一周忌の場合、供花は白色に限らず故人様が好んだお花を飾る方も多くいらっしゃいます。
マイクロバスの手配
必要な場合はマイクロバスの手配もしましょう。 多くの参列者の方が電車などの公共交通機関で会場までいらっしゃる場合、会場が駅から距離がある際にはマイクロバスを手配します。お車を利用される方が多い場合や駅から近い場所での法要の場合には不要です。
■当日の流れ
法要の流れはお寺さんによって異なりますが、ここでは一般的な法要の流れをご紹介させていただきます。
施主・参列者着座
僧侶が来るまでに会場にて着座します 。一般的には故人様に近しい方から、上座に近い場所へ座っていきます。また途中から入るのは難しいため、会場へは30分前に行くなど、早めに行動しましょう。
開式
施主の挨拶を行い、僧侶が入場します。
読経・焼香
挨拶が終わると僧侶による読経が行われます。
しばらくすると焼香を行うように促されますので、焼香を行います。焼香は喪主を先頭に順番に行います。
法話
読経が終わると、僧侶に法話をお話しいただきます。その後、施主の挨拶で法要を終了します。
法要後の会食
会食では、まず初めに喪主の挨拶を行ってから会食が始まります。
閉式
喪主は参列者に挨拶を行います。その際、引き出物を参列者の方にお渡しします。
お墓参り
地域によっては、法要後もしくは会食後にお墓参りをする場合もあります。
〇僧侶へのお布施とお車代について会食後にお渡しします。ただし会食に出席されない場合は別に御膳料として5,000円~10,000円ほどをお渡ししましょう。
■一周忌の引き出物と相場
引き出物を用意するとき
一周忌法要の際、ご親戚やご親族様などの参列者の方から、供花やお供えをお送りいただく場合があります。一周忌のお供えをいただく場合、一周忌の引き出物の熨斗(のし)は表書きとして「志」と書き、黒白の水引に双銀の結びきりで、下に喪主の姓を書きます。熨斗の表書きに関して、地域によっては「粗供養」と記載するため、事前にご確認ください。
よくお選びいただく引き出物
一周忌の引き出物では、 「タオル」 「洗濯用洗剤」「食器用洗剤」「オリーブオイル」といった家庭で使用する消耗品がよく選ばれます。また「お菓子」「海苔」「お茶」などをお選びいただくことも多いです。香りが強いものや食器などの好みが分かれるものは控えるようにすることをお勧めします。
引き出物の相場
香典返しと同様に、いただいたご香典の1/2~1/3程度が相場になります。もしも不安な場合は、異なる価格帯のものをいくつか用意しておくことも良いでしょう。 また当日は3,000円程度のものを用意し、多くいただいた方のみに後から差分をお返しする方も多くいらっしゃいます。
■まとめ
いかがでしょうか?一周忌法要は大切な故人様を偲び、冥福を祈るために行う、とても大切な日です。大切な故人様の一周忌に向けて、余裕をもって準備を進めていきましょう。
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